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伝染

キリスト教科学さきがけ』2009年07月 1日号より

Christian Science Sentinel, November 14, 2005


人が見たり、感じたり、また、あらゆる方法で意識に取り入れるものは、それが何であろうと、心を通して捕えられているに違いない。それは、知覚、感覚、意識は、心に属し、物質に属すものではないからである。私たちは、世間一般の人間的考えの風潮に流され、その結果が信頼できるものであるかどうかを考えてもみずに、他の人々のなすことをし、他の人々の信じることを信じ、他の人々の言うことを言う。一般的に同意されていることには、感染しやすい。これが、病気を伝染させるのである。

人々は、感染性の、また接触伝染性の、病気を信じており、それに感染しやすい素地や、それを刺激するような一定の原因がある場合は、だれでもその病気に感染しやすいと信じている。この心的状態が、どんな病気であれ、それを引き起こすと信じられている状況が現われるやいなや、それに感染するように、人を用意しているのである。もし人が、同じように真剣に、健康な人に接触すれば健康に感染すると信じているならば、その人は、病気の人の心の状態よりも、健康な人の心の状態に、もっと確実に、効果的に、感染するであろう。

は偏在しているのであるから、善が、悪よりも、もっと感染しやすいと人々が信じさえすれば、医者はどれほどより確実に成功し、また聖職者はどれほどより確実に罪人を改心させることができるであろう。そして、聖職者が、への信仰を、この方向に向けるように励ましさえするなら、また、体の感受性をつかさどる他のすべての力よりも、を信じるように励ましさえするなら、ダビデが教えたように、神学は人に教えるであろう:「あなたはを避け所とし、いと高き者をすまいとしたので、災いはあなたに臨まず、悩みはあなたの天幕に近づくことはない」。

こうして、人類が伝染病に対して持つ確信は、見事に減少するであろう。そして、それと同じ割合で、の力が人類を癒し救うという信仰が、いよいよ深まるであろう。そして遂に、全人類はより健康に、より神聖に、より幸福に、より長寿になるであろう。穏やかなキリスト的な心の状態は、薬や他のあらゆる治癒方法よりも、優れた伝染病の予防法なのである。つまり、「恐れをとり除く」「完全な」が、確実な防御なのである。

『さきがけ』の使命

1903年に、メリー・ベーカー・エディは、『キリスト教科学さきがけ』を創刊しました。その目的は、「真理の普遍的活動と有用性を宣言する」ことでした。ある辞書によると、『さきがけ』定義は「先発の使者」(先触れ、先駆け)ー 後に起こる事が近づいていることを告げるために先立って送られる者、使者」であり、『さきがけ』という名称に重要な意味を与えています。さらにまた、この定義は、私たちの義務を指し示しています。それは私たち一人一人に課せられた義務であって、私たちには、私たちの『さきがけ』がその責務を十分に果たしているか見届ける義務があるのです。この責務はキリストと不可分であって、まず初めに、イエスが、「全世界に出て行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えよ」(マルコ 16:15)と述べて、表明したものでした。

Mary Sands Lee (メリー・サンズ・リー)、Christian Science Sentinel, 1956年 7月 7日

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