それは、僕の入っている地元野球チーム、3村リトルリーグの出た試合で、3イニングのときだった。僕は、バッターボックスに入って、バットを振ろうと、かまえていた。
バッターボックスに入る前、僕はコーチに、バットを短く握れ、と言われていた。ピッチャーが、ホームプレート目がけてボールを投げてくると、そのボールが僕の左手の人差し指に当たった。ものすごい衝撃だった。指が折れたようで、とても痛かった。
僕は、キリスト教科学の日曜学校に通っている。そこで僕は、どんなことでも祈って癒すことができると習っていた。だから、ボールが指に当たったとき、僕はすぐに祈り始めた。僕は、キリスト教科学賛美歌148番、特に次の歌詞が大好きだ。
嵐が、私のまわりを吹きまくろうとも、
私の心が、どんなに沈もうとも;
神が、私のまわりにおられるので、
私は何を恐れよう?
(Anna L. Waring)
神さまが「私のまわりにおられる」ことを知っていたので、僕は安心していることができた。それでも、夜になっても痛みがひどかったので、お母さんが近くの病院に連れて行ってくれた。病院では、指のレントゲンをとってくれた。お医者さんたちによると、僕の指は、折れているだけでなく、折れ方がひどいので、手術をして、ワイヤーで骨をつなげて固定する必要があるということだった。お母さんは、お医者さんと看護師さんに、おっしゃる通り、添え木を指にあててくださいと言い、2日後に近くの整形外科医に行く予約をした。
お医者さんにはこのように言われたけれど、お母さんも僕も、神さまが僕を愛してくださっているので、僕はきっと治ると信じていた。それから何日かのあいだ、僕たちは、神さまが僕をいつも愛してくださっていると感じながら、祈っていた。それは、とても力強い祈りだった。僕たちはまた、キリスト教科学の実践士にも電話をして、僕のために祈ってくれるようにお願いした。
そして、整形外科医のところに行くと、そこでもう一度、レントゲン写真を何枚もとった。すると、お医者さんは、僕の指がすでに治り始めていると言い、そして、手術をする必要はなくなった。お医者さんは、新しく添え木をしてくれて、はじめは、5、6週間は付けていなければならないと言われていたけれど、3週間だけでよいと言った。お母さんと僕は、神さまの愛を感じながらずっと祈りつづけていた、それで僕たちはしっかりしていることができた。そして、3週間たつと、添え木がはずされた。そして、それから2、3日後には、僕は指を自由に使うことができるようになった。
僕が、キリスト教科学のサマーキャンプに行くときまでには、指はすっかり治っていて、キャンブでは、 壁登り、水泳、ジップライン(ワイヤーにぶら下がって移動する遊具)などのスポーツを全部、なんの不自由もなく、痛みも感じないですることができた。本当に、指のけがなどしなかったようだった。
僕はキリスト教科学を勉強するのが大好きだ。僕は自分の部屋に、実践士のオフィスを作っていて、だれでも助けて欲しいという人がいると、祈ってあげる。この経験をしたことで、神さまのことをもっとよく知ることができたことに感謝している。僕は、神さまを知っていて、神さまがすべての人を愛していることを知っているので、他の人のために祈る自信を感じることができる。神さまに癒すことのできないものはない、ということを僕は知っている。