不治の病と診断された病気の数々と、家庭内での争い事から私が苦しんでいる時、同居していた女性からメリー・ベーカー・エディの著した『科学と健康付聖書の鍵』を貰いました。どんな法則も私をこれらの苦しみから救うことはできませんでした。また、ロンドン一の専門医の治療も、身体の苦痛を一時的に和らげること以外何もできませんでした。ある日、その専門医から手を尽くすだけ尽くしたけれど、これ以上のことは出来ないと告げられました。 そして、医師は私に「家に帰ってキリスト教科学を勉強しなさい」と、言いました。なぜならば、以前医師が家に訪問した時私が「科学と健康」を読みふけっていたのを見ていたからです。私は治療方法がもう無いと言われたことにすっかり落胆し家に帰りました。
私はロシアで生まれ、キリスト教科学の教科書の英語を正しく読むことが出来ず、理解することも出来ませんでした。そこで私はその夜、神に神ご自身を現わしてくださるよう祈りました。すると人生で初めて、今まで経験したことのないような穏やかさと平静さを感じることが出来ました。
次の日、「科学と健康」を開いてみると、驚いたことに内容を読めるばかりか、それを霊的に理解することが出来たのです。この時からこの本が私の唯一の医師、法則、そして苦しい時の慰めになりました。この頃、私は家を失うばかりか、友人そして私の大切にしていたもの全てを失うという困難にさらされ、私の周りに居た人達がキリスト教科学に真っ向から反対し、強制的にかかわらない様仕向けました。しかしながら、自分を神の子として見つめ始めると、これらの困難な状況から解放されていったのです。有難いことに二人の子供達は私の元に留まることが出来ました。私は「科学と健康」そしてメリー・ベーカー・エディの他の著書に書かれている真実を、益々理解したいと願って勉強し続けました。
ある水曜日の夜、キリスト教科学の証しの集会から家に戻った時、「何故他の人達はキリスト教科学で治っているのに、私の病は治らないのか」という疑問を持ちました。そこで「主の祈り」を唱えている間「科学と健康」から「あなたは『心をつくし、精神をつくし、思いを尽くして、主なるあなたの神を愛する』か？」（p.９）という言葉が思い出され、私はキリスト教科学に頼って、癒しを求めているのか? 自分に問いただした瞬間、自分が健康になった姿を想像出来ないでいることに気づき、この疑う気持ちが私の癒しを妨げていると悟ったのです。その時、すべての痛みは突然消え喜びに包まれました。「物質的存在はすべて夢であり、『あなたがたの命は、キリストと共に神のうちに隠されているのである』」と言う考えが、わたしに示されました。
これらの真理をしっかり胸に刻み、更に愛情あるキリスト教科学の実践士の助けを受けることにより、病は完治しました。
この経験に言葉では表せないほど感謝しています。なぜなら、滅びる人の存在は良くも悪くも単なる夢であり、この世に実在するものではないことを学べたからです。私は苦しんでいる時に、共に支えてくれた実践士、信仰あふれるキリスト教科学の教え、母教会と支教会の会員になり教会での礼拝や集会を通して得た恩恵、また、2人の娘たちが日曜学校に参加できたことにも大変感謝しております。
メリー・ベーカー・エディがこの真理を世界に教えた純粋無私の心に深く感謝して私の証しといたします。
レナ・テロ
ロンドン、英国
Christian Science Sentinel 1943年発行