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皮膚の腫瘍が消える

キリスト教科学さきがけ』2015年07月31日号より

Christian Science Sentinel、2015年5月11日号より転載


しばらく前になるが、皮膚の一部が異常な状態になっていることに気づいた。何年かすると、それが大きな腫れ物(腫瘍)となり、怖くなった。私は、祈らねばならないことが分かり、多少祈っていたが、それは次第に大きくなり、不快なものになっていった。

メリー・ベーカー・エディは『科学と健康―付聖書の鍵』の中で、「わたしたちにとって最も必要なことは、慈しみを増したいと熱望する祈りであって、忍耐・温順・愛・善行となって表われてくるものでる」(p.4)、と述べている。深い意味で、私の祈りは霊的に成長するためのものであり、霊的展開が唯一の真の成長であること、そして、への従順によって霊的成長が証明されることを、私は知っていた。(英語の「成長」、 “growth” という言葉には、腫れ物、腫瘍という意味もある。)私は、日々、自分自身のなかで、また自分の周りにおいて、起こっている唯一の成長は、私の慈しみが増すことによって表されること ― そして、それが「忍耐・温順・愛・善行となって表われてくる」ことを、宣言していた。私は、これらの純粋なキリスト的な性質のみを表すように励み、他の人々について、またあらゆる状況において、これらの性質のみを見ることを心に誓っていた。

この努力は、私が、既に、キリスト教科学の門下生年会の宿題として学び始めていることに、見事に呼応していた。私たちは、日々、に生きることを求められていた、そして、毎朝、何か愛を生きることに関する聖書の言葉、あるいは、エディ夫人の著作の中から一文を選んで、自分の考えに注ぎ込むことを、求められていた。そして、夜、自分が、その日、の愛をどのように感じ、表現したかについて、日誌を付けることを求められていた。その目的は、を真にとして理解し、私たち自身がの霊的表現であることを知ることであった。

この祈りの仕事はすでに始っていて、私は、この勉強が培っている霊的成長は、癒しをもたらすに違いないと確信していた。物質の状態を見てみたいという誘惑にかられたが、それを行なうことは、自分の霊的存在の真理から自分を反らすことになることを知っていた。努力を続けていくうちに、私の好奇心と恐怖心は、完全に蒸発してしまい、それに代わって、私は霊的である、という確信が大きく育っていた。

それから何ヶ月か祈っていたが、体の状態に目をやることはなかった、またそれについて考えることもなかった。そして、今からほぼ1年前のある日、「取り除きなさい」、という考えが示された。私は、これはからのメッセージであると感じて、腫れ物をそっと取り除いた。それは滑るようにはがれ、その下に新しい美しい皮膚があった。私は、感謝のあまり、泣いた、そしてほとんど一晩中起きていて、に感謝した。私は、の手の中にあったこと、また、どんな事態にあっても、は決して私を見捨てないことを知って、感謝に溢れていた。

私は、にはすべてが可能であり、は私を保護されることを知って、今もなお、引きつづき、私の霊的成長をすべてに優先させることを心に決めている。は、私が知るより先に、私に何が必要であるかご存知である、そして、は、現れる私の必要を一つ一つ満たしてくださることを、感謝を込めて信頼している。私はまた、門下生年会の宿題にも感謝している、毎年の宿題は、私たち自身、また世界のために、癒しの結果をもたらすため、私たちが霊的に成長するよう勇気づけてくれる。

米国、テキサス州、ウッドランド

ジル・スタッカー

Jill Stucker

『さきがけ』の使命

1903年に、メリー・ベーカー・エディは、『キリスト教科学さきがけ』を創刊しました。その目的は、「真理の普遍的活動と有用性を宣言する」ことでした。ある辞書によると、『さきがけ』定義は「先発の使者」(先触れ、先駆け)ー 後に起こる事が近づいていることを告げるために先立って送られる者、使者」であり、『さきがけ』という名称に重要な意味を与えています。さらにまた、この定義は、私たちの義務を指し示しています。それは私たち一人一人に課せられた義務であって、私たちには、私たちの『さきがけ』がその責務を十分に果たしているか見届ける義務があるのです。この責務はキリストと不可分であって、まず初めに、イエスが、「全世界に出て行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えよ」(マルコ 16:15)と述べて、表明したものでした。

Mary Sands Lee (メリー・サンズ・リー)、Christian Science Sentinel, 1956年 7月 7日

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